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ホルマリン保存ヒト胎児標本を用いたMRI撮像の試み

 近年、小児期の神経発達メカニズムを解明するにあたり、胎児期の神経系の発生・発達について注目が集まっている。研究用MRI機器による拡散テンソル画像 (DTI) を用い、ヒト胎児摘出脳標本の白質神経線維の描出が可能となっているが、ホルマリン固定全身標本を用いた臨床用MRIでの一定の撮像プロトコールは存在し ない。京都大学医学部附属先天異常標本解析センターには、数万点のヒト胚子・胎児標本が保存されている。これらの脳神経系の画像解析を行うため、京都大学 附属病院放射線診断科の協力を得て、3テスラ臨床用MRIを用いてヒト胎児標本19体の全身撮像を行った。撮像前にPBS置換を行うと拡散強調画像での信 号を改善することが可能だった。また、固定時に頭蓋内にホルマリンを注入し、ホルマリン固定期間が短い標本ほど強い信号がみられ、良好なトラクトグラフィ の描出を行うことができた。今後、標本の保存方法や撮像条件の改善を再検討したい。

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得られた画像データ
A: DWI
B: FA画像
C:カラーマップ
D: トラクトグラフィーによる神経線維描出

本研究は新学術領域研究「胎児・新生児シミュレーションに基づく初期発達原理とその障害の解明」(24119002)の助成を受けて行われた。

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